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【革の比較】 セミアニリン仕上げとナチュラル・フィニッシュ仕上げの革の比較

革の比較

スタージス・レザー・スタジオで扱っている革の比較です。

 

①セミアニリン牛革

②ベジクロム鞣し 漆黒牛革

③新喜皮革 茶芯馬革

④新喜皮革 アニリン馬革 

⑤国産鹿革

⑥ラム羊革

 

通販型オーダーメイドの場合、革サンプルで実際の色味や感触などはご確認可能です。

 

セミアニリン牛革

セミアニリン牛革

スタージス・レザー・スタジオを代表する牛革。

 

セミアニリン仕上げとは、革をアニリンという染料で中から染めた後に、透明感のある特別な顔料を表面に薄く吹き付けることで、高級感のある見た目と傷や水に対する強度を持ち合わせた革になります。

 

「染め」「塗装」という2つの工程と、傷が少ない高品質な原皮を使用する必要がありますので、コストがかかる高級革に分類されます。

 

スタージス・レザー・スタジオのセミアニリン仕上げは、染料を多く使うことで、よりコストをかけ、高級感のある仕上がりとなっております。

 

特徴

①しっとり柔らかく、丈夫で長持ち。

②高級感のある艶と、革の自然な模様が楽しめる。

③自然な経年変化。お手入れも楽。

 

短所

ビンテージ風の経年変化をお求めの場合、物足りないかも知れませんが、変わらない高級感の裏返しと捉えてください。

 

セミアニリン牛革

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ベジクロム鞣し 漆黒牛革

ベジクロム牛革漆黒

5年間の構想を経て、2024年に投入後すぐに大きな反響をいただきました。

 

ベジクロム鞣し(ベジタブルタンニン鞣しとクロム鞣しのコンビ鞣し)の革の上に、漆塗りのような深い艶と濃い黒の顔料で着色されております。

 

下地の革の色が茶色の「茶芯」と、下地の革の色が黒の「芯通し」の2種類あります。

 

着用を重ねると表面の顔料が少しずつ剥がれて、下地の色が表に馴染むことで、ビンテージレザーのような風合いに。

 

タンニン鞣しの経年変化と、クロム鞣しの着やすさの良いとこ取り

 

特徴

①高級感のある深い艶と濃い黒。

②シボを抑えたスムースな表面。

③ビンテージ風の経年変化。

④お手入れが楽。

 

短所

初めに少し硬さがあり、馴染むまで少し時間がかかります(馴染むとしなやかで着やすくなります)。

 

ベジクロム牛革漆黒

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新喜皮革 茶芯馬革

新喜皮革馬革茶芯

愛媛にある老舗、新喜皮革さんの馬革です。

 

茶芯とは茶色の下地の革の上に顔料で着色する仕上げ方法です。

 

着用を重ねると表面の顔料が少しずつ剥がれて、下地の色が表に馴染むことで、ビンテージレザーのような風合いに。

 

経年変化が最も進みやすいベジタブルタンニンで鞣されていて、着込むごとに進む経年変化が永遠に続きます

 

特徴

①徐々に表れる茶芯と、タンニン鞣しの革を育てる楽しみ。

②経年変化で刻まれる、馬革のワイルドなシワと模様。

 

短所

馴染むまでに時間がかかります。

 

馬革茶芯

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新喜皮革 アニリン馬革

アニリン馬革

愛媛にある老舗、新喜皮革さんの馬革です。

 

アニリンという染料のみで着色(芯通し)、表面がほぼ無加工の状態の仕上りです。

 

革の模様がそのまま残っているのと、まだらな染色により、革が様々な表情を見せてくれます

 

良くも悪くも、外部からの刺激がそのまま革の表情になりますので、着始めから様々な経年変化が起こります

 

着始めは硬いですが、馴染みは比較的早いです。

 

特徴

①タンニン鞣しの革を育てる楽しみ。

②透明感のある深い艶

③経年変化で刻まれる、馬革のワイルドなシワと模様。

 

短所

水、油、引っ掻き傷に弱いです(経年変化が進む裏返しと捉えてください)。

 

アニリン馬革

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国産鹿革

鹿革

日本国内のタンナーで鞣された鹿革。

 

アニリンという染料のみで着色された、表面がほぼ無加工の仕上りです。

 

革の模様がそのまま残っていて、良くも悪くも、外部からの刺激がそのまま革の表情に変化を与えます

 

馴染みがとても早く、非常に柔らかくなります

 

特徴

①一目で鹿革と分かる高級感のある模様。

②非常に柔らかいです。

③アニリン仕上げで進む経年変化。

 

短所

水、油、引っ掻き傷に弱いです(経年変化が進む裏返しと捉えてください)。

 

国産鹿革

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ラム羊革

羊革

顔料(塗料)を表面に吹き付ける、もっともポピュラーな着色方法で仕上げられた革です。

 

表面が塗料で覆われているので、水や油に強く、キズも付きにくい事が特徴。

 

羊革はとにかく軽く、顔料仕上げでも非常に柔らかいです。

 

特徴

①革であることを忘れるくらい、軽くて柔らかい。

②お手入れが楽。

 

短所

①顔料仕上げは時間の経過と共に表面が剥がれて、色が少しずつ抜けていきます。

②他の革と比べて、少し強度が落ちます。

 

羊革

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ナチュラル・フィニッシュ仕上げとは

 

フィニッシュ仕上げとは顔料仕上げとも言われ、革専用の顔料を吹き付ける、もっともポピュラーな着色方法で仕上げられた革です。

 

革のコストを下げる方法として、革の表面を顔料で塗装したのち、革の模様がついた大きな金型でプレス処理を行い、表面の傷や模様のムラを隠すことがありますが、ナチュラル・フィニッシュ仕上げの革はプレス処理を行っていない、革の自然な模様が残る仕上げです。

 

よってナチュラル・フィニッシュ仕上げの革は、顔料を吹き付けたままの革の表面を極力残すので、表面が綺麗なAグレードの高品質な原皮でないとできません。

 

ナチュラル・フィニッシュ仕上げ

※牛革

 

セミアニリン仕上げとは

 

アニリンとは革を染める染料のことです。

 

フルアニリンの革は染料だけで着色した革のことで、表面が顔料などで塗装されていない為、革本来のシワや模様がより深く残ります。

 

よってフルアニリンの革は必然的にAグレード以上の高品質な革にのみ可能な故、非常に高級感のある仕上げになりますが、革の表面がそのまま露出しているために傷や水に弱いというデメリットがあります。

 

セミアニリンの革とはアニリンで染めた後に、透明感のある特別な顔料を表面に薄く吹き付けることで、高級感のある見た目と傷や水に対する強度を持ち合わせた革になります。

 

その美観と強度を持ち合わせた特徴から、高級車の革張りシートや高級家具などにもよく使用されます。

セミアニリン仕上げ

※牛革

 

比較

※比較する二つの革は牛革で、仕上げも同じ色、艶、厚みです。

 

STARJIS LEATHER STUDIOの商品で仕様されるナチュラル・フィニッシュ仕上げの革も、セミアニリン仕上げの革も、どちらもAグレード以上の高品質な原皮を使用しております。

 

①艶と色の深み

こちらは全く同じ撮影環境で撮影した画像の比較です。

こちらは全く同じ撮影環境で撮影した画像の比較です。

カメラの設定も、ストロボの向きや出力も全く同じですが、艶感や黒の見え方が違います。

 

ナチュラル・フィニッシュ仕上げの革は表面に吹き付けられた顔料の影響で光の反射が平坦ですが、セミアニリン仕上げの革は表面に残る革本来の様々な模様の影響で、艶に深みがあり、角度によって様々な光を反射します。

 

故にセミアニリン仕上げは非常に透明感のある艶にと共に、奥行き感のある色に仕上がります。

 

②柔らかさと触り心地

こちらは同じ範囲をそれぞれギュッと中央に寄せた画像です。

こちらは同じ範囲をそれぞれギュッと中央に寄せた画像です。

革はそれぞれ全く同じ柔らか加工を経ていますが、ナチュラル・フィニッシュ仕上げの革は表面に塗装面がある影響で、表面が若干ですがゴワゴワしています。

 

この質感は初めだけで数回着用すればすぐになくなります。

 

一方のセミアニリンは初めから非常にしなやかで、上の画像からも分かるように均等に革が中央に寄っています。

 

また触り心地もセミアニリン仕上げの革の方が吸い付き感があり、この触り心地が癖になる方が多いです。

 

画像では伝わりにくいですが、この柔らかさと触り心地の違いが一番大きいです。

 

革が大判になればなるほど、触った瞬間に違いが分かります。

 

③耐久性、経年変化

最後に耐久性と経年変化の比較です。

そもそも革の経年変化とは、革ジャンなどを着こむうちに体の動きに合わせてシワなどの癖が定着したり、肘や裾など外部と多く接触する箇所に「アタリ」と呼ばれる変化が表面に起こり、そこにメンテナンスのオイルや人の皮脂が染み込んで変色やテカりが生じることを言います。

 

そして経年変化は革の種類によって違ってきます。

 

ナチュラル・フィニッシュ仕上げの革とセミアニリン仕上げの革を、全く同じ条件で経年変化を比較するのは難しいですが、表面を段階的に研磨し、変化を比較してみます。

 

こちらは表面に変化が見られる手前まで、ヤスリで研磨した比較です。

 こちらは表面に変化が見られる手前まで、ヤスリで研磨した比較です。

ほぼ同じ研磨回数で磨きました。

 

ナチュラル・フィニッシュ仕上げの革の方が表面の顔料の量が多いので、変化が少ないです。

 

これはナチュラル・フィニッシュ仕上げの方が、初期段階の傷に強いことを示しております。

 

さらに研磨回数を増やします。

 

はじめにナチュラル・フィニッシュ仕上げの革表面の色が剥がれるまで磨き、次に同じ回数だけセミアニリン仕上げの革を磨いてみます。

同じ回数だけセミアニリン仕上げの革を磨いてみます。

この段階で変化の違いがはっきりと現れました。

 

ナチュラル・フィニッシュ仕上げの革と同じ回数だけセミアニリン仕上げの革を磨きましたが、ナチュラル・フィニッシュ仕上げの革ほど表面が剥がれておりません。

 

セミアニリン仕上げの革は粘りがあり、研磨を繰り返してもなかなか表面が剥がれません。

 

セミアニリン仕上げの革の表面が剥がれるまで研磨してみます。

セミアニリン仕上げの革の表面が剥がれるまで研磨してみます。

けっこう力を入れて研磨してやっとセミアニリン仕上げの革表面が剥がれました。

 

実際に商品を長く着用していると、上記のような表面の剥がれが部分的に起こります。

 

ここで無色のメンテナンス用のオイルを少量塗ってみます。

ここで無色のメンテナンス用のオイルを少量塗ってみます。

ナチュラル・フィニッシュ仕上げの革は、色は馴染んだものの表面が剥がれた後が目立ちます。

 

一方のセミアニリン仕上げの革は色が馴染むと同時に剥がれた跡も馴染んでおります。

 

セミアニリン仕上げの革はもともと表面の塗装が薄い為、表面が荒れてもオイルで馴染み易いのです。

 

ナチュラル・フィニッシュ仕上げの革は、表面が荒れると顔料が剥がれるため、オイルで馴染ませてもどうしても他の部分との違いが目立ってしまいます。

 

これらの違いは、セミアニリン仕上げの革の方が経年変化が綺麗に進み易いことを示しております。

 

また、耐久性に関しては、ナチュラル・フィニッシュ仕上げの革は初期の傷にこそ強いですが、中期以降の傷はセミアニリン仕上げの革の方が耐久性があります。

 

まとめ

①艶と色の深み

ナチュラル・フィニッシュ
光の反射や色味が均一。

セミアニリン
透明感のある自然な艶と奥行き感のある色。

 

②柔らかさと触り心地

ナチュラル・フィニッシュ
表面が若干ゴワつく(初めだけ)。

セミアニリン
初めからしなやかで、吸い付き感がある。

 

③耐久性、経年変化

ナチュラル・フィニッシュ
初期の傷に強いが、一度表面が剥がれると傷の進行が速い。
表面が荒れると他の部分との違いが目立つ。

セミアニリン
傷が早く現れるが進行が遅い。
表面が荒れても馴染易い。

 

 繰り返しになりますが、STARJIS LEATHER STUDIOの商品で使用されるナチュラル・フィニッシュ仕上げの革も、セミアニリン仕上げの革も、どちらもAグレード以上の高品質な原皮を使用しております。

 

一般的にはセミアニリンの方が高級でメリットがあると言えます、お好みもあります。

 

ご注文時に革のサンプルをお送りいたしますので、実際に革を見て触ってみて、ご自分の理想に近い革をお選びください。

 

※革の仕上げに厳密な基準はなく、同じ呼びでも顔料と染料の比率は様々で、同じ仕上がりの革というのはほとんどありません。こちらの内容はSTARJIS LEATHER STUDIOの基準による革の説明になります 💡 。

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